能天気日常(ほぼモーニング娘。とハロプロ)

娘。とハロプロを褒めよ称えよ。

ネタバレ全開の眠れる森のビヨの感想

配信で見ました。

はっきりとネタバレしているので、もう見た人向けの文章です。
見る予定の方が読むと激しく後悔します。

間を空けるため、私の感想ツイートを入れます。

ではどうぞ。



冒頭の悪夢のシーンで、実はこの世界が現実ではないのでは?と推測。

例えば映画ジェイコブス・ラダーみたいな、死に際に夢と現実が交差するみたいな。
何かと強調される車の走行音、ヒマリ(島倉りか)が単独で登場する時の心拍計の音、主人公ヒカル(平井美葉)の違和感と謎の頭痛などなどの不穏な表現。

ところが話は高校生の演劇部(芝居中は劇部と略されていた)の芝居を作る苦悩と青春!で進んで行くので、これは長い走馬灯の話なのかしら?とも思えました。

ではヒマリの存在は外部からの介入者?
しかしその割には存在が不気味で、もしかしたらヒマリ自体が幽霊なのか?

劇中劇はいばら姫、眠れる森の美女のオマージュもしくはパロディーで、オーロラ姫は王子様のキスで目覚めますが、夢の中での出来事が楽しかったので、もう一度永遠に眠ることを選択してしまいます。

ここで連想したのが映画Wの悲劇
映画は劇団が上演するWの悲劇と、その劇団で起っている人間関係が重なってしまうという内容なのです。
実はオーロラ姫の状態が現実のヒカルなのではないか?

確信を持ったのはヒマリがそのオチを否定したからです。
ヒマリは眠り続けることよりも目覚める事を望んでいました。



結局は全てはバス事故後5年間眠り続けたヒカルの夢でした。
ヒカルの激しい後悔が作り出した幻想だったのです。
部員達が夢の世界に留まるように仕向けたのは事故を忘れたい、ずっと演劇を続けていたいという自分の願望が作りだしていたのです。

ただヒマリだけは違っていました。
病床の彼に語り続けた彼女が夢の世界のヒカルに影響を少なからず、いや大きく与えたんだと思います。

ラスト。
ヒカルの独白。
夢の中でしか会えない部員達の姿に私は号泣せざるをえなかった。



アイドルらしからぬ悲劇でしたが、途中までの明るい青春劇との落差が激しく、心にズッシリしたものが残りました。
感情の振れ幅が広い難しい役を平井美葉さんは上手く演じていたと思います。
島倉りかさんの悲しみが篭った歌、江口紗耶さんの部長っぷりも印象に残りました。


追補(4月30日)

たった今、2回目を見終わりました。

改めて平井美葉さんの演技は凄いと思いました。

そしてやはりヒマリはヒカルの夢の世界に介入していたんだと思います。
自覚のない無意識の世界で。

後はヒカルは夢子の事が好きだったんだと考えるのが妥当でしょう。

残念ながら5月1日の14時までにもう1回見ることは時間的に不可能なのですが、円盤が出るなら必ず購入しようと思います。
出来ればBlu-ray版が出ると良いのですが。


LIVE BEYOOOOOND1St (Blu-ray)(特典なし)

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  • 発売日: 2020/05/20
  • メディア: Blu-ray